ぜん息の人の気道は、無症状であっても普段から腫れており(=炎症)、さまざまな刺激に敏感になっています。
ウイルス感染、ダニ、動物の毛、カビ、たばこの 煙、天候の悪化、激しい運動、ストレス、大気汚染などの刺激が入るとぜん息発作を起こし、以下のような症状を起こします。
「咳、息苦しさやゼーゼー・ヒューヒュー」
喘息の特徴として、次のようなポイントがあります。
・日中はそうでもないが、夕方や夜中早朝になると咳が悪化する
・運動時や笑ったり泣いたりすると咳が出る
・季節の変わり目などに目立ちやすい
ぜん息治療のゴールは、発作のときの症状をしずめることで終わりではありません。
発作が起こらない状態を維持して健康な人と変わらない生活を送ることが目標となります。
とくに月1回以上の頻度の発作や呼吸が苦しくなる程の発作が起きる人は、発作が治まった後も通院治療をした方がよいでしょう。
調子が悪いときだけ使用する「気道を一時的に広げてくれる発作 治療薬」や
症状がなくても毎日使用する「気道の炎症を取り除く薬」を用いて、治療します。
▶気道を一時的に広げてくれる発作治療薬の例:
プランルカスト(メプチン®)内服薬/吸入薬、ツロブテロールテープ、 内服ステロイド薬
▶気道の炎症を取り除く薬の例:
モンテルカスト、プランルカスト、吸入ステロイド薬
ウイルス感染、ダニ、動物の毛、カビ、たばこの 煙、天候の悪化、激しい運動、ストレス、大気汚染といった、刺激となるものを減らす工夫も大切です。
Q:ぜん息の治療は一旦はじめたらずっと続けるのですか?
A:定期的に治療の見直しを行います。たとえば半年〜1年程度の期間で、症状が安定していれば薬を減らしていきます。一方で、今の薬を使っていても症状が安定しない場合には薬を変更、もしくはぜん息以外の病気を考えて検査・治療を行うこともあります。
Q:症状以外にぜん息の調子を知る方法はありますか?
A:「ピークフローメーター」を使って息を吐く勢いを朝晩2回記録 します。(日誌をつけるといいでしょう。)1日の中で20%以上 値が変動する人は気管支の状態が不安定です。とくに数値が低く なってきたときは発作のサインと考えられます。医師に相談しましょう。
症状がおさまっていても気道に炎症が残っていると、またぜん息の発作を起こす可能性があるので、⻑く治療を続けていく必要があります。薬の量 を増やす、減らすなどは、医師の指示に必ず従いましょう。
医療法人 籔内小児科医院
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